読書会 第1回 「現代語訳 古事記」

2020年2月19日に行われた第2回定例会は、蓮田善明著「現代語訳 古事記」を題材とした読書会を行いました。コーディネーターはメンバーの鶴巻さん。読書会と言いつつ、ほとんど鶴巻さんの講座という形で進み、普段の関根先生とはまた違った歴史観に触れることができました。
以下、要約です。

【現代語訳 古事記】

山の辺の道

 神武天皇が橿原に宮を作ってから十数代の天皇が本拠地とした場所は「山の辺の道」と呼ばれているところに集中している。ここに古代王権が発生したことを地政学的な視点を持って認識することにより、古事記を読むと理解が深まる。
 また、奈良市から桜井市まで続く「山の辺の道」は機会があればぜひ歩いてもらいたい。石上神社や天皇陵など、古事記の世界を足と目で感じることができる。

東大寺

 修学旅行では必ず訪れるであろう東大寺。大仏の他に見どころがたくさんある。
例えば戒壇院では国宝の四天王を直に見ることができる。見学者も少ないのでゆっくりと触れてもらいたい。
 また、大仏殿の裏には正倉院があるが、さらにその後ろに転害門がある。この門は東大寺の中で当時の建物が現存している唯一の建造物だ。

長岡市にある神話の舞台「金倉山(神倉山)」

長岡市の蓬平温泉(高龍様)の奥にある小千谷市との境界部分に位置する金倉山。
581mの山で、山頂近くに展望台がありクルマで行ける。
 山容も素晴らしいが、3人の神様を祀っている山である。 一人がアマビボコ、一人はオオヒコ、もう一人はアマビボコの娘のミアカリヒメである。

 

延喜式

奈良時代当時の法律細則を定めたものに延喜式がある。ここに神名帳があり、当時天皇から幣帛を賜る神社の名前が三千ほど載っている。

古墳

わずか300年ほどの古墳時代に、日本全土に10万から20万の古墳が作られている。このエネルギーをうまく吸い取ったのが天皇制ではないかと思う。
神を分類し、天津神は天皇、国津神は一般人を信奉し、一緒に統一して日本を作るようにしたのではないか。

藤原不比等について

 古事記は藤原不比等が作ったと哲学者の上山春平および梅原猛が論じて、それが定説になってきた。(平城遷都、和同開珎、記紀編纂などはすべて不比等の業績という)
 不比等は外戚主義を進めていき天皇の権威にうまく入り込んだ。それがつい最近まで1200年も続いていたことは恐るべきことである。
 そして天皇制を盤石なものにするために古事記の内容を借りて人々にうまく入り込ませている。それが古事記の本当の狙いである、と上山春平は書いている。
 春日大社と鹿島神宮は不比等由来の神社。

萬葉集のすばらしさ

 古事記は上流階級しか登場しないが、萬葉集には一井の人たちの息吹が感じられる。そういう点で古代の書物として萬葉集は断然優れている。
 萬葉集に不比等の歌は登場していない。これは不比等の位置をよく表していると思う。

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